「いかがわしさ」の精神療法

「いかがわしさ」の精神療法

「いかがわしさ」の精神療法

第1章 些細なことと下世話なこと──診療の工夫について
第2章 医者のホンネ
第3章 「カウンセリングもどき」のこと
第4章 ふたつの経験──「叱る」というテーマに寄せて
第5章 臨床現場で出会う「キレる」人々
第6章 精神分裂病の名称変更──2002年における考察
第7章 受診しない精神疾患患者
第8章 精神科医の守備範囲──地域精神医療の観点から
第9章 妄想内容の変遷―統合失調症と妄想
第10章 統合失調症と家族への支援
第11章 親と子を鬱屈させる家庭内パワーゲーム
第12章 「だらしなさ」の背景にあるもの
第13章 多重人格はなぜ人を魅了するか
第14章 中年と犯罪
第15章 「大人になる」ってなんだろう
跋

 精神医学につきまとう「いかがわしさ」について春日武彦があれこれしゃべる。

 患者さんに疎外感を与えない自己流の腕時計のつけかたとか、統合失調症とその家族にみられる「低値安定」は本当に「負け」なのか?

 といった結構まともっぽい事も多いけれど、いつもの文学病による脱線も多い。

 
 精神医学の参考としてはどうかと思うけれど、脱線はあいかわず面白い。


春日武彦】【低値安定とエネルギー】【名称変更】