キャプテン・フューチャー全集

古き良き、スペオペ
野田大元帥の翻訳がすばらしい。べらんめぇ調をおりまぜた翻訳なんて他に見たことがない。べらんめぇ調のリズムのおかげで、すいすいと読み進むことができる。
まさに超訳

内容も筆者のエドモンド・ハミルトンがSF的アイデアの限りを尽くし、面白い事この上ない。

「生きた脳」こと、サイモン教授は冷静沈着で頭脳明晰、でもときどき見せる優しさがツンデレだったり。アンドロイドのオットーと、ロボットのグラッグはいっつも喧嘩しているけど、実は「喧嘩するほど仲が良い」だけだったり。そして我らが主人公、キャプテン・フューチャーことカーティス・ニュートンは美男子にして頭脳明晰、正義を愛し、悪を憎む心は誰よりも強い。

こんな愉快な奴らが、宇宙を所狭しと飛び回り、タイムスリップしたり、悪漢と戦ったり、人類の起源を探ったりと大忙し!
いやぁ、愉快愉快。

 それになんといっても鶴田謙二先生の手になる美しきイラストの数々!
なんといっても、ヒロインのジョオンが可愛い! 

 ただ、ちょっと残念なのは本編に挿絵がない事だ。もっと鶴田先生の挿絵を多用すればよかったのに。

 野田大元帥が書いた(キャプテン・フューチャー全集 別冊 風前の灯!冥王星ドーム都市)には挿絵がぎっしりですばらしかった。他の巻もイラストつければよかったのに。