最近触れた作品
- 作者: フィリップ・ホセ・ファーマー,伊藤典夫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1980/02/01
- メディア: 文庫
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性がタブーだった頃のSF界に颯爽と登場して、とてつもねぇ衝撃を与えたSF。
小川一水の天冥の標の元ネタ本にもなっている(はず)。
天冥の標に出てくるセクサロイドの呼び名はまんま「恋人たち」でしたね。
性についてのSFと言えば、『闇の左手』が有名だけどインパクトならこちらが上。闇の左手はちょっと自分には難しかった…。
こちらは簡単。
ざっくりまとめると、
未来のまぁ普通の教師が主人公。
舞台は未来社会によくありがちな、倫理偏重社会。
「愛している」ことの証明に毎週「判で押したようにセクロスしなくちゃならない」し、食事は原始的で恥ずかしいことなので「顔の前に布垂らして食事」する。
それだけならまだ良いけど、この社会では「評価が重要」。「評価=金」みたいなもんで「社会の倫理に即して生活してれば評価が上がって昇進できる」。
「悪いこと」したら告げ口されて評価がさがる。他人の目が気になる生活。
教育も窮屈。ガキの頃から管理役がいて、悪いことするとムチでぶったたかれる。
で、主人公はそんな社会になんか嫌気が差し始めている中年のおっさん。
「もういやだなぁ、この社会。妻はうるさいし、形だけのセックスなんておもしろくないし。はぁ、どっか行きてぇ」って思ってる時に「お前、じゃあ惑星の調査行ってこいや!」って偉いさんから言われたからさぁ大変。
その惑星に行って帰ってくるのに40年はかかるし、女性に辛い旅だから「合法的に妻と別れられる」し、「もうこんな世界いや」と思ってたところなので渡りに舟。
「ほな、さいなら〜」と惑星を飛び出して、ついた先は辺境の星。
「2足歩行の昆虫しか住んでない、クソみたいな星だな」と思ったけれど、なんとその地で絶世の美女と出会う。
「ハンパでなく肌は透き通ってるし、胸はでかいのに垂れてないし、唇は赤い」。全身これセックスアピールみたいな女性。
んで、なぜか美女はこっちにベタ惚れだし、その美女とのセックスが今まで経験したことないくらい気持ちいいってんで、主人公は女に夢中になる。
が、ここで小さいころからの躾が主人公を縛る。
「セックスは楽しいもんじゃなくて、あくまで『子孫を残すため』にあるもので、快楽なんてもってのほか」
楽しく食事もできない。食事中はしゃべるな。顔の前に布を垂らせ…。
一方で、美女は自由。食事中もしゃべるし、シャワー上がりは素っ裸でうろつくし…。しかも重度のアル中。
主人公は、そんな彼女にいらつくんだけど、エロと美女には敵わずだんだんだらしなくなる。
だけどせめて「アル中」はやめてねってことで彼女にないしょで、断酒させる。
そんでまぁ、二人は仲良くキャッキャウフフしてたんだけど。
ところがどっこい。
女とよろしくしてる事が上司にバレて主人公大ピンチ。(この虫ケラが!とか言われる。この上司がいい年こいたおっさんのくせに、ヒステリーのおばさんみたいでキモい)
しかも彼女がいきなり病気になるしでさぁ、大変。
困った主人公は一計を案じるが…。
で、最後には意外な結末が待ってるわけで。
なんだ、ただのおっさんがエロに目覚めるだけか。と思ってたけど、結末でいい意味で裏切られた。
あと、同じ著者の『太陽神降臨』っていうSFの設定がなんかエロゲみたいでちょっと興味がある。まぁ、ファーマーさんだから下品にはならないだろうけど。
- 作者: 秋山瑞人,駒都えーじ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/01/01
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最高の「出だし」。
続編出さないなんて許さない。
俺はいつまでも待つ。
- 作者: ジョージ・オーウェル,George Orwell,高畠文夫
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1995/05/01
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オーウェルは面白い。物怖じしないから。
普通いい年こいたおっさんが童話形式で風刺小説書く!
ってなったらカッコつけちゃうけど、オーウェルは全然かっこつけないもの。
それが逆にかっこよい。
同時収録の『貧しき者の最期』も力作。
- 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,和田誠,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/02/25
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面白い。
けど、ヴォネガットの小説は皮肉混じりのユーモアだから連続して読むのはちょっとキツイ。
映画
白 鯨 MOBY DICK (冒 険 者 た ち / 因 縁 の 対 決) [DVD]
- 出版社/メーカー: アメイジングD.C.
- 発売日: 2012/04/04
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題名がなんかダサかったけど、出てる俳優がどれもこれも渋かったので借りた。
クッソ面白い。
エイハブは凄いけど、あれはキチガイみたいなもんだから、まぁ当たり前。
そのキチガイをなんとかしようとする保守派のスターバックスに燃える。
普通エイハブ見捨てて、船降りるだろ。
モビーディックは怖い。CG頑張ってる。
ゲーム
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 2007/06/21
- メディア: Video Game
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もっと評価されても良いのに…。
キモいポケモン+良質なアクション+ちょっと欝っぽい雰囲気+お伽話+釣りゲー
話も良く出来てるし、アクションもフォークス(というポケモンもどき)の属性を理解して使わないと倒せない敵がいたりと飽きさせない。
ラスボスが強くてやや手こずったくらいで、ゲームバランスも良い。
こんなに面白いのに、売れてないみたいだ。
パッケージで損してると思う。