伽藍とバザール
伽藍とバザール―オープンソース・ソフトLinuxマニフェスト
- 作者: エリック・スティーブンレイモンド,Eric Steven Raymond,山形浩生
- 出版社/メーカー: 光芒社
- 発売日: 1999/09
- メディア: 単行本
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全文、こちらで読めます。
http://cruel.org/freeware/cathedral.html
目次はリンク先にあるので、割愛。
オープンソースに関する論考集。
昔、オープンソースは一部の物好きが「タダでソフト」を配る。という、ひどく単純なものだった。
タダだから、大した機能もないだろうし、クオリティもたかがしれている。
そう思われていた。
ところが、どっこい。どうやら、そうではなかったらしいのだ。
商用ソフトにもひけをとらない、オープンソースソフトウェアがどんどん出回るようになってきた。
自分が思いつくだけでも、MySQL,Nodejs,LINUX,Apache,Nginx,などなど…。
タダとは思えないクオリティのソフトウェアがどんどん出てくるようになった。
ついには商業ソフトウェアを追い越す。
MySQL,Apache,LINUXはそれぞれの分野で間違いなくシェアNO1ですし。
普通に考えたら、これはわけがわからない。
オープンソースの参加者の多くはお金をもらっていないし、ソフトウェアの進捗状況を管理するのはほんの数名。
参加者はてんでバラバラに、勤務時間もバラバラ、コードする部分もバラバラで作業する。
それなのに、プロジェクトは迷走することなく、信じられないクオリティのソフトウェアが短時間のうちに完成する。
これではまるで魔法だ。
マイクロソフトが高い金を払って、デスマーチの連続でなんとかウィンドウズNTを完成させる一方で、リーナス・トーバルズは、楽しみながらLINUXを開発した。
どうしてオープンソースはこんなに上手くいくのだろう。
もちろん、オープンソースにしたからといって全てのプロジェクトが成功するわけではないが、お金がもらえない活動なのに、オープンソースに参加する人たちのレベルは高く、意欲的だ。
一体、なぜ?
いろんな要因があるが、1番大きいだろう点は
今の世の中、お金より同業者からの評価のほうが重要になってきている。
ということ。
ハッカー文化の中では「どれだけ儲けたか?」というより、どれだけ「素晴らしいコードを書いたか?」でその人の価値がほぼ決まる。
だから、簡単に同業者からの評価を得ることが出来るオープンソースは彼らにとって魅力的だ。
しかも、ある程度のオープンソースプロジェクトのコミット権を持っている人は、ある程度の腕があるので、生活はそこそこ安定しているはず。
だったら、コミュニティでの評判を例えお金にならなくても得ようとするだろう。
ちなみに、オープンソースが儲からないというのは実は間違いで、オープンソースは以外に儲かる。
詳しいことは本書もしくはURLで。
眠くなってきた。