負け惜しみなのかもしれないけれど。

留年して良かったのかも知れない。
漠然と医者という職業にあこがれてここまで来たけれど、なんだか、どうして俺は医者になりたいのか?ってのが良くわからなくなっていたような気がする。
さらに前の彼女を傷つけてしまって、自分は医師になっちゃならんのではないか?とか思ってしまったしなぁ。

もちろん、医師としてのやりがいなんてもんは医者として働いてみないとわからないのかもしれないけれど。

でも、留年する前の俺は医学に対して発見も、驚きも少なく、ただ毎日、漫然と目の前の勉強に対して取り組む。って感じだった。
神経内科とか、いくつかの科目は面白いと思ったけれど、それもいつまで続くのか? って感じだった。

だから、今回、研究室にオジャマして自分の一生をかけるものとして医学は最適なのかって事を見つめ直す機会を与えられたのはとてもいいことなんじゃなかろうか。
多分、いつかこの留年に感謝する時がくると思う。