吉里吉里人 井上ひさし
- 作者: 井上ひさし
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1981/08
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さて、この作品であるが、原稿用紙にして2400枚以上という超大作である。
詳しい説明なんかはwiki(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E9%87%8C%E5%90%89%E9%87%8C%E4%BA%BA)見ればわかるので割愛。
しかし吉里吉里語の美しさったらないな! 方言は土着の言語だし、その土地の匂いが伝わってくるようで良い。
おらの国の言葉さめんごがれ。
そして、読みやすい。
ほとんど一気に読みきってしまった。
しかも独立に関して、国際法を引っ張りだしてきて大真面目に語るかと思えば、なんともあっけない結末やら、奇想天外な吉里吉里国民やら。
真面目とアホの振り幅が大きくて、興奮しっぱなしだった。
こんなにジジババが大活躍する小説もなかなか無いし、ジジババ好きの私としては大変うれしい。
ジジババが、人を小馬鹿にしたようなアイデアで世界と戦うんだから恐れ入る。しかも、ちゃんとした知識による裏付けがあるし。
実際、ジジババの前の作戦の数々の前に日本国は手が出せないし。
井上ひさしの作品って、前に『モンキンポット氏の後始末』を読んだくらいで(しかもこの作品は私には退屈だった)全然読む気がなかったのだが、これは読んで正解。